埼玉の津と埼玉古墳群 — 古代文化支えた「内陸の港」
各方面の専門家が自らの立場で論考した埼玉の原点を知る貴重な一冊
著者 | 松浦茂樹(編著) |
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価格 | 838円(税込) |
発行 | 2011年10月25日 |
版型 | A5判並製 |
頁数 | 104 |
ISBN | 9784904006573 |
商品紹介
埼玉県名発祥の地「行田市埼玉」は古代河川交通の要衝。万葉集に登場する「埼玉の津」は河港でかつて埼玉古墳群を築いた一族の対外的交流拠点として、古墳に使われた石をはじめ多くの物資や文化が行き交いました。古墳群に近い前玉神社の石灯籠に刻まれた「埼玉の津」と「小埼の沼」の万葉歌は、万葉石碑としては全国的にも最古にあたります。
本書は、埼玉の津と埼玉古墳群を埼玉の歴史的出発点としてとらえ、各方面の専門家が自らの立場で論考。古代埼玉の中心として栄えた「内陸の港(津)」と数多くの「古墳」が歴史ロマンに誘います。埼玉の原点を知る貴重な一冊。
主な内容
- 埼玉県の母なる地「さきたま」/松浦茂樹(東洋大学教授)
- 万葉集が語る「埼玉の津」/藤倉明(詩人)
- 文献・歌碑からみた「埼玉の津」/藤倉明(詩人)
- 関東造盆地運動と埼玉古墳群/堀口萬吉(埼玉大学名誉教授)
- 埼玉周辺の古墳群とその立地/中島洋一(行田市教育委員会)
- 埼玉沼と埼玉の津/中島洋一(行田市教育委員会)
- 地藏塚の線刻画―舟を漕ぐ人/栗原文蔵(元國學院大学・立正大学講師)
- 埼玉古墳群と河川交通/井上尚明(埼玉県立歴史と民俗の博物館主席学芸員)
- 古代の港と埼玉の津/井上尚明(埼玉県立歴史と民俗の博物館主席学芸員)
- 稲荷山古墳と5世紀の東アジア/高久健二(専修大学教授)
- 将軍山古墳の渡来系文物/高久健二(専修大学教授)
- 原始・古代の利根川・荒川/澤口 宏(群馬県地理学会長)
- 巨石を運んだ舟運水路/澤口 宏(群馬県地理学会長)
- 羽生市の小松古墳群/中島利治(元埼玉県立自然史博物館長)
- 和銅と埼玉の津/吉川國男(NPO法人野外調査研究所理事長)
- 古墳築造と支えた人々/田中長光(NPO法人野外調査研究所理事)
- 郷土の誇り「さきたま」/永島健雄(行田水・城まちづくり研究会長)
- 古代ロマンを染めて/滝沢布沙(藍染作家)
- 埼玉古墳群の世界遺産入りを目指して/鈴木秀憲(世界遺産サポーターの会会長)
編著者 松浦茂樹 略歴
東洋大学国際地域学部教授・NPO法人野外調査研究所理事
主要著書
『埼玉平野の成り立ち・風土』(埼玉新聞社)
『国土の開発と河川』(鹿島出版会)
『戦前の国土整備政策』(日本経済評論社)ほか