原稿の集め方
ホームページ(WEBサイト)の新規制作、リニューアル時だけでなく、更新する場合も掲載原稿は必要です。ここでは原稿を用意する場合のポイントをご紹介します。
分担しましょう
ホームページの原稿を用意するのは意外と難しいです。文章を書くだけなのですが、インターネットで公開する文章だと思うと気が引けてしまうようです。
それはそれで仕方がないのですが、文章の雰囲気を統一するために清書だけは誰かにお願いするにしても内容を集める作業は複数名で分担するなどしないと原稿が集まりません。
負担が一人に集中すると公開時に内容が薄いホームページになってしまいます。
何を書いたらいいのか
意外と自分たちのことを書くのは難しいです。自分たちのことは当たり前すぎて「こんなこと知りたい人いるの?」と思ってしまうことも多いようです。
普段からお問い合わせいただく内容や繰り返し説明をしている事項を振り返りながら検討すると良いと思います。
何を書くべきか、ではなく、何を聞かれるか、で分類してみましょう
箇条書きで書き出し、それを分野ごとに並べ替えて目次を作成します。あとはそれぞれについて文章を書いていきます。
原稿を書く/流用する
追加の場合は書くしかありませんが、目次がはっきりしていると書きやすいです。文章が短いことを気にする必要はありません。
文章を流用するときは
リニューアルではすでにある原稿を流用する場合は、作成した目次に文章を書き写します。書き写す際に重複を取り除きましょう。
もともと一塊の文章であってもこの時だけは一行ごとに分解するつもりで書き写します。いままでの目次に合わせて書いてある文章ですから新しい目次に合わないのは仕方がありません。ここで文章を優先すると作成した目次の形が徐々に崩れることになり、目的があいまいになってしまいます。
文章の体裁を揃える
原稿を書くときに文章の体裁も揃えておくと良いでしょう。表現はお好みで良いのですが、統一されているとホームページ全体の利便性が高まります。
- スペースによる文字揃えは削除
PCでは「会 長」は「会長」とは違うものとして扱われます。閲覧者がサイト内検索で必要な情報を見つけられるよう、PCが認識できる表記にしましょう - 機種依存文字も可能であれば置き換え
- 英数字は半角または全角で統一
- 年は西暦で統一、または西暦を併記
和暦はダメではないのですが、2020年のように和暦の変わり目の年はわかりにくくなってします。また、西暦が記載されている方が検索性も高まります
ホームページに情報を、特にお問い合わせに即した内容を掲載するということは、営業時間外の対応とも言えます。ホームページで詳細な情報をご覧になった方の問い合わせは質も精度も高く、応対業務の軽減につながります。
初めから全てを網羅できるとは限りませんが、徐々に増やし閲覧者、スタッフの両方の負担減を目指したいものです。
写真
写真は文字だけでは表現できない情報を伝えられるので、効果的に利用しましょう。
靴箱やスロープ、自転車置き場の様子など、事細かに写真を掲載するのも情報提供の一つです。
大きさや長さは数値で説明するより、写真を見せた方がわかりやすい場合も多く、持ち物などは文字だけでなく見本写真があると想像しやすくなります。丈夫そう、安くてもいいなど、モノにも程度がありますので。
大切なのは写真が有無以外の情報を含んでいるかどうか
例えばウォーターサーバーなどの外観写真は有無以外わかりませんので、原稿としては文字だけ十分です。逆に機器が変わるたびに写真を入れ替える手間だけが残ってしまいます。一方、靴箱の写真は大きさがわかり、長靴が入るかどうか、などの情報が含まれていると言えます。
写真に20字程度の説明文を入れるとさらに理解しやすくなります
写真撮影
ご希望であれば当社で撮影もいたします。また、プロのカメラマンをご希望の場合はその旨お知らせください。
写真素材
写真を用意するのもなかなか大変です。個人情報の取り扱いにも注意が必要なので人物写真となるとなおさらです。インターネットで入手できる写真素材も利用できます。
ただ、写真素材はきれいではあるのですが、様々な用途で利用できるかわりにどこか押しが弱い印象になるのも事実です。部分的に使うのが向いていると思います。
写真の縦横比
トップページの先頭でサイト全体のイメージを伝えるときに写真を大きく使うデザインがありますが、写真の縦横比の都合で表示したい部分が不完全になる場合があります。スマートフォンで撮影するときに、なんとなく縦で撮っていると後で使えなくなってしまうかもしれませんのでご注意ください。
イラスト
ご希望であれば当社で描き起こしのイラストもご用意いたします。1点ごとに費用がかかります。
イラスト素材
写真同様イラストもインターネットでイラスト素材を入手できます。イラストは写真素材のような弱さはないのですが、タッチが異なる複数のイラストを利用するとチグハグな印象を受けます。
同じタッチのイラストを必要な数だけ用意できるかどうかが分かれ目になります
動画
動画はいまや人気のコンテンツとなりました。当社でも動画の制作や変換を承っております。
ホームページに掲載するときはファイルサイズに注意が必要です。動画は再生時間が長く高画質なほどファイルサイズが大きくなり、スマートフォンで閲覧するとそれだけパケット量を消費します。閲覧に支障がない程度にサイズを変更したり画質を落とす必要があるかもしれませんので、掲載をご希望の場合はご相談ください。
PDFはどのPCでも同じように表示されるので、ホームページとは違った利便性があります。以下のような情報の公開に向いています。
- 体裁が重要な書類
約款、規則、申請書類など - 間違いがあると困る書類
ホームページ用に文章を書き写す作業が発生すると校正が必要になり手間が増えてしまいます。収支決算を含む報告書など
PDFへの変換
PDFは出来上がったものはどのPCでも同じように見えますが、どのPCでつくっても同じになるとは限りません。当社ではPDFの仕上がりが正しいのかそうでないのかを判断できないため、PDFへの変換作業そのものは基本的にお断りしています。
PDFの作り方は、WindowsでのPDFファイル作成をご覧ください。
地図
描き起こしの地図を利用しても構いませんし、Googleマップに代表されるオンラインサービスを利用しても構いません。
描き起こしの地図は目的地までの案内に余計な情報が含まれないためシンプルにできます。また、制作には別途費用がかかります。
オンラインサービスの場合はスマートフォンの地図アプリとの連携やナビ機能があり無料で利用できるものが多いです。
Goolgeマップでは道順も表示できるので便利です
スマートフォン対応の留意事項
スマートフォン表示はPCにくらべ画面が小さく横幅が狭いため配慮が必要です。
- 大きな表組、特に列が多いものはさける。大きな表組への対策のサンプルもご覧ください
- 基本的にPCと情報量が同じなので、PCに比べて縦に長いページになり全体の見通しが悪くなります。対策として目次を入れる必要がありますが、文中に見出しを用意しておけば目次の作成は自動化できます
- 画像の中にある文字は小さくなります
- 画像の部分ごとにリンクをつけるクリッカブルマップは利用できません
利便性向上のために
「よくあるご質問」のページを作成する
FAQ(Frequently Asked Question)とも呼ばれ、よく聞かれることをまとめたページです。どこのホームページでもみかけますが、それだけ便利な分類と言えます。
一方、なんでもここに入れてしまうと探すのが大変になってしまいます。基本的な内容は各ページに記載し、どのページにも入れられない複数の分野が関係するものだけ「よくあるご質問」としてまとめると良いでしょう。
記入用ファイルはMS-Word, Excel以外も用意する
MS-Word, Excelとも業務上必須と言えるソフトウェアですが、個人でこれらのソフトウェアを所有しているかどうかは別の問題です。個人向けの書式を配布するときは、.docxや.xlsxファイルだけでなく、PDFも公開すると良いと思います。
記入例も用意する
書類は事前に記入して持参していただくのが一番効率的です。記入例があれば記入時の勘違いや印鑑の押印忘れなどを減らせます。提出先の併記もお忘れなく。